Somiya Lab.
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Direction to Somiya Lab
CREST Project ('18-'23)
ASPIRE Project ('24-'28)
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研究紹介
本研究室は2011年5月に発足しました。
重力波望遠鏡の要素技術開発
を行なっています。重力波とはアインシュタインが一般相対論により存在を予言した時空のさざなみです。 数億光年彼方でブラックホール連星が引き起こす時空の歪みなどが、我々のいる地球上にまで波として伝わってくると考えられています。重力波には、時空の歪みにより物体と物体の間の距離を変えるという性質があるます。 そのため、この変化を捉えられれば重力波を検出したと言えるのですが、その変化量はとても小さく、地球と太陽の距離が水素原子1つ分だけ変わるのよりさらに100倍ほど小さな信号なのです。 重力波の直接検出はアインシュタインの予言から100年あまりの間、実現されていませんでしたが、2015年9月にアメリカのLIGOプロジェクトがブラックホール連星からの信号を検出し、史上初の観測に成功しました。
日本では岐阜県の神岡鉱山の中にKAGRAという望遠鏡を建設し、2020年に第1回観測を行いました。望遠鏡と言っても目で覗いて見るようなものではありません。 長さ3kmの真空のトンネル中でレーザー光を何度も往復させる、干渉計型の望遠鏡です。光を反射する鏡は、高品質なサファイアでできていて、熱振動による雑音を減らすため、
マイナス250度
まで冷却されます。 感度があまりによいため、量子論が要請する測定限界が問題となりますが、
量子非破壊計測
という最先端技術を導入することで、その限界を超えた感度を実現する予定です。
東京科学大の重力波グループは、KAGRAにおいて
干渉計全体の設計
を担当してきました。要求値の策定、インターフェイスの管理など、全体の整合性をとるためのシステムエンジニアリングも含まれます。 2014-16年には、フロリダ大学と共同で
ハイパワー光アイソレータ
を開発し、KAGRAにインストールしました。2012-19年には、量子非破壊計測のために必要な
出射光学系
の開発を担当しました。東京科学大でプロトタイプ実験を行い、実機を作成してKAGRAにインストールしました。
現在は、KAGRAにおける未解決の問題への挑戦とさらなる高感度化を目指した技術開発を行っています。具体的には、(1)非平衡系熱雑音に関する研究、(2)地下水の重力勾配雑音に関する研究、(3)パラメトリック信号増幅技術の開発、などです。これらはKAGRAだけでなく、欧州の第三世代望遠鏡
Einstein Telescope
や米国の第三世代望遠鏡
Cosmic Explorer
でも有用な研究と考えています。
また、本研究室では、重力波望遠鏡の要素技術開発と並行して、
マクロな物体の量子計測
を目指して、ミリグラムスケールの鏡の制御実験も行っています。2018年からはJSTのCRESTプロジェクトに採択され、5.5年の間に成果を出すことを目指しています。
資料
サイエンスチャンネル
最新鋭の「重力波望遠鏡」 KAGRA計画始動(2012年7月11日配信)
東工大研究室紹介冊子LANDFALL80号
"未知の可能性を秘める重力波の検出"
(PDF)
東工大のリアルを伝える情報誌 TechTech ~テクテク~ No.28
重力波 アインシュタイン による100 年前の理論を“今”実証する
(PDF)
研究室見学を希望する方へ
研究室見学は随時受け付けています。見学を希望する場合は下記連絡先を通じてアポをとって頂けると対応ができます。
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